ロックン・ロールはガキの音楽.
そんなワケないじゃん。
ココはさ、
音楽が鳴り始めた瞬間、知らないモン同士一瞬でひとつになれんだ。
性別も年齢も。
子供も大人も。
生まれも育ちも。
そんなモン全然関係ねぇ。
上も下もない。
きっとみんな、それぞれが色んなモン背負ってて。
けどさ。
ロックン・ロールが鳴ってる間は、みんな自由なんだ。
そして。
ロックン・ロールが鳴り止んだら、
少しだけ。
なんかが変わってんだ。
青空.
すげぇキレイじゃん。
青空。
ナンもなかったかの様にさ…。
もう、終わんの？
違うよな！
始まんだよな？
アイトヘイワ.
8時15分。
サイレンが鳴り響く。
今年の夏も。
そんな昔の話じゃない。
歴史の教科書の中の話じゃない。
今も続いてんだ。
いつだってそうさ。
傷つけられんのは、弱い立場の人たち。
けど、本当に強いのは、
そんな人たち。
世界を変えられんのは、
そんな人たち。
バクダンじゃないんだ。
世界を変えんのは。
ヤバい時代のロックン・ロールを聴かせてくれよ.
もう。
誰かを傷つけるようなコトバなんて聞きたくない。
もう。
誰かをダマすようなコトバなんて聞きたくない。
もう。
誰かを罵るようなコトバなんて聞きたくない。
もう。
誰かに向けた、ウソで固めたアイのコトバなんて聞きたくない。
もう…。
…べつに。
優しいコトバを聞きたいわけじゃない。
優しいコトバを言われたとしても。
どうしていいか解んないし。
クソみたいなコトバを聞きたくないだけ。
ロックン・ロールが聴きたいだけ。
テレキャス鳴らしてくれよ。
EASY ACTION.
簡単なコトさ。
金が欲しけりゃ、
どっかの知らないおじいちゃん、
おばあちゃんに電話してさ。
“オレ、オレ”って言えばいいだけじゃん。
な、簡単だろ。
好きなコ出来たらさ、
相手の気持ちなんて関係ねぇ。
自分の気持ち伝える為だけに、
付き纏っちゃえよ。
自分の気持ちが届かないなら、
キズつけちゃえよ。
相手のコトより、
相手を想う自分の気持ちの方が大切なんだろ。
それがアンタの言う“愛”ってヤツなんだから。
な、簡単だろ。
自分より、
強い立場のヤツらに“チカラ”ってモン振りかざしてこられたらさ、
自分より、
さらに弱い人たちに“チカラ”振りかざせばいいじゃん。
な、簡単だろ。
簡単なコトさ。
…ってさ。
フザけんなよ!
違ぇよ‼︎
けど…
オレに何が出来る?
大それたコトなんて、何ひとつ出来もしないクセにさ。
エラそうに…
けど…
簡単なコトさ。
すげぇ簡単なコトさ。
そんなコトしなきゃいいだけ。
ひとり、
ひとりがさ。
簡単なコトだろ?
Should I Stay or Should I Go.
空はすげぇ青くてさ。
風はすげぇ冷たくてさ。
時折り雪がチラついてて。
こんな日は革ジャンじゃ寒いから。
ラバーソールじゃ寒いから。
モッズコート羽織って。
エンジニアブーツ。
日曜日の午後。
裏通り。
行くトコねぇし。
居るトコねぇし。
....けど、何処へでも行ける気がした。
......けど、何処までも行ける気がした。
ウォークマンから、SKAが流れてくる。
汚ねぇ世界。
だけど。
空だけはすげぇ青くてさ。
パラダイス.
ヤバい。
かっけぇ。
音楽。
年齢なんて関係ない。
性別なんて関係ない。
国籍なんて関係ない。
すげぇ激しくて。
すげぇアツくて。
すげぇ平和。
それは、限られた僅かな時間かも知んない。
でもそこはパラダイス。
けど、クアトロの扉から一歩出ると、イカれ始めた世界に戻ってしまうんだろな...
毎日、毎日....。
世界はクソみたいなニュースばっかで溢れててさ。
けどさ、あの夜。
あの時間はさ。
パラダイス！
すげぇな。
音楽。
すげぇ激しくて。
すげぇアツくて。
すげぇ、すげぇ平和だったよな。
